ボント磁石(ネオジムボンド/フェライトボント)

ボント磁石(ネオジムボンド/フェライトボント)

ネオジムボンド磁石 (Bonded NdFeB)

ネオジムボンド磁石とは、ネオジム、鉄、ボロンを主成分とし、磁石粉に樹脂を加えて結合させたプラスチック磁石です。

プラスチックを含むため、通常のネオジム磁石に比べると磁力は劣るもののそのほかの磁石に比べると高い磁力を有します。磁石粉から成型するため、通常の磁石に比べると形状も幅広く、金型を作りさえすれば、薄い形状や複雑な形状ができさまざまな用途に使用できます。

また、ラジアル方向(中心から外周)への着磁もしやすく、径方向、高さ方向、多極着磁など、さまざまな応用が利く点も特長となっています。
ただし、ネオジム磁石同様、耐熱性を有しておらず、プラスチックを含むため80度以上の環境下での使用には不向きです。

フェライトボンド磁石

フェライトボンド磁石とは、粉末治金法によって作られた酸化鉄に樹脂を加えて結合させたプラスチック磁石です。

磁石粉から成型するため、形状を取りやすく複雑な形状や平らな形状など幅広い形状が可能です。製造過程において金属などの素材と同時に成型できるため、アッセンブリ(部品への組込み)へも応用可能です。

また、原材料が酸化鉄やゴム、樹脂などのため安価で流通しています。その一方で、ネオジムボンド磁石のような希土類ボンド磁石に比べると磁力が弱いため強固な磁力を用いるモーターなどには不向きです。

さらにフェライト磁石同様、ネオジム磁石に比べると機械的な強度は低く、割れや欠けに注意が必要です。